貫山

貫山 怖い話
貫山

貫山

投稿者:カヅヒコさん


この話は僕とG君で夜中にドライブに行った時の話です。
G君とはいつも、どこに行くというわけでもなく
ブラブラと新しい道を発見したりしてました。
その時は山のほうに行ってみようという事になり
貫山(北九州市小倉南区の貫という所にあります)
に向かいました。
途中にバスの営業所のような感じでちょっとした広場がありまして、
そこから先はアスファルトではなく、車がなんとか2台通れるあぜ道でした。
それで車が行ける所まで行く事にして進んでいきました。
周りは畑や田んぼがあり、民家がポツポツとありました。
10分程のぼっていったら、途中から砂利道になっていて、
「これ以上むりやね。おっ、夜景がきれいやん」
とか話してました。その砂利道の所から大きな木々が立ち並んでいて、
その隣には『登山道』の看板も見えました。
ここまで来る5分くらいの間は民家はたしか一件も見てなかったのですが、
ここには今まで登ってきたときに見た
民家とは違って(失礼ですが..)立派な家がありました。
もう深夜でしたので明かりは消えてましたが、
大きな犬が3匹程いて、ずーっと僕らに吠えていました。
G君は「あーうるせぇのぉ」とか言いながらUターンをはじめました。
僕は助手席から顔をだして「左はオッケーよ」とか言ってました。
するとG君がピタっと車を止めてフロントガラスのほうをじっと見ているのです。
「どうした?」
と言うと
「あれ、なんかねえ?」
と言ってフロントガラスの前を指差すのです。
僕には何も見えず、
「はっ?何?」
と言うと
「ほら煙りが流れようやん」
と言うんです。

白い煙りのようなものが右から左へ流れているのが見えると言うんです。
僕は怖くなって、
「もう早よ行こうや!」
と言い、急いで切り返して山をおりだしました。
その時、男の声で
『ウワッ!』
みたいな声が聞こえましたが、
とりあえず山を離れたくてその時はG君には言いませんでした。
山から離れて、やっと落ち着き僕が、
「さっき男の声がしたやろ」と言うと
「?いいや」とG君。
その時、音楽はかけてましたが静かな曲をかけていたので
CDの声ではないはずです。
G君はこういう体験は初めてだったそうです。
後日、父から聞いたのですが貫山には前から幽霊がでると、
地元では有名だったそうです。
父の会社の人がその近くに住んでいるらしく、
僕らが幽霊らしきものを見た所に『猫塚』と呼ばれるものがあるそうです。
詳しい事はよく知らないんですが、昔、猫を食用に食べていたとか聞いてます。
それでその供養の為に塚をたてているそうです。
そう言われれば、そこに大きな記念碑のようなものがありました。
それとこれは個人的な考えですが、
あのたくさんの犬は猫の霊を押さえるために
飼われているんじゃないでしょうか?
地元の人はそこには絶対に行ってはいけないと言っているそうです。

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