投稿者：まうまうさん
学生時代の事なんですが、一時期怪談が流行った事がありまして、
その影響のように不思議な事が頻発しました。 ほとんどは些細な事でもう記憶にないのですが、
印象に残ってる事が二つあります。
その内の一つですが、
理科室の扉に映った人影の体験です。
私と友人達数人が、部室に指定されていた
理科室の中で談笑していると、
後から来た友人３人が遠慮がちに廊下側から
入り口をノックするんです。
普段部員はいつもノック無しで気軽に出入りしていましたので、
室内にいた私達は怪訝に思いつつも、
そのまま返事もせずにほっといていました。
すると、また廊下からノックがしました。
友人の、「入ってもいい？」という声もします。
私達は「いいよ」と答えました。
しばらくするとまた「入リたいんだけど」と、廊下側から言って来るんです。
さすがに変だな、と私達も思いました。
入るように言うと、まだ尻込みしている様。
それでもソロソロという感じで、遠慮がちに扉を空けて、友人達は入ってきました。
入った途端不思議そうにしている。
「今、扉に誰か寄り掛かってなかった？」と聞いてきました。
廊下にいた友人達は、理科室に入ろうと思っても、
入り口の扉にはまったスリガラスの向こうに
誰かがべったり寄り掛かっていたので、
扉を開ける事ができずに困っていたのだということでした。
でも中にいた私達は、入り口の前に誰もいなかったのを知っています。
一番近くにいた男子生徒も、扉から２メートルは離れていました。
その後、面白がって実験をしてみたんですが、
黒い学生服を着た生徒が不自然な姿勢になるくらい
べったり体をスリガラスに押し付けないと、
友人達の見た人影のような濃い影は
ガラスには映らないという結果に出ました。
私達は面白がっていたんですが、
影を見た友人達は気味悪がっていました。
スリガラス越しなのではっきり見えなかったものの、
黒いガクランを着た男子生徒の背中だと思ったそうです。
