ペットの恩返し

怖い話

ペットの恩返し

投稿者:裕之様の野望さん

つい,最近私の友人の飼っていたペットの犬が
死んでしまいました。
人間の年齢で言うとかなりの高齢らしく、
本当に天寿を全うしたと友人は言っていました。

今回の投稿の体験談はそんな友人の体験談です。 その犬は生前、友人の家では本当に大切にされ
家族同然に可愛がられていました。

実際、私もそのワンちゃんに会ったことはあるのですが、
本当に賢そうで立派な犬で
大切にされているんだなとすぐにわかりました。
そのワンちゃんが死んでしまったと聞いた時は
飼い主でない私も本当に残念でした。

それから1週間後、友人と学校に向かう途中、
友人が途中で忘れ物をした事に気づき
家に向かって大急ぎで帰りました。

そして曲がり角を曲がる瞬間でした。

車が突然走ってきて友人にぶつかる直前でした。

私はこの時遠くからその様子を見ていたのですが、

「あっ、ぶつかった」と思った瞬間でした。

友人が車にぶつかると思われたその瞬間、
友人は車の通る方向とはまったく違う方向に
体制を崩して尻餅をついました。

つまり、走ってきた車の前にいた友人は一瞬かるくジャンプをして、

車の走る方向とずれる方向にしりもちをついたように見えたのです。
(うまく説明できなくてすみません)
私は友人のそばまで駆け寄り
「おい、大丈夫か。」と聞くと、

友人はびっくりしたような顔をして私を見上げました。
そして、今起こったことを聞こうと思い、

「よくあの瞬間うまく車の方向と違う方向に飛んだよな。

まったく大した運動神経してるよ。びっくりさせやがって。」

と聞くと友人は興奮した様子で
「いや、あの瞬間、車をよけれたのは
俺が自分でよけたんじゃないんだよ。
何か大きなものが、そう動物みたいな奴が
俺の足元に勢いよく走ってきて、

俺はそいつの背中に乗せられたような格好になったんだよ。
なぁ、一体あれは何だったんだろうな。
おまえ、なんか見えなかったか。」

と私に話しました。

私にはもう何がなんだかその場ではわからなかったが、

というより、本当は友人が自分で車をよけたんだけれど、
ふざけてそんな事を言っているのではないかと
その時は思っていました。
しかし、友人はふざけた様子もなく
その時起こったことを真剣に話していたので、

やはり本当に思えました。

そして、一つの答えが思い浮かんだ。
多分、というよりもきっと、友人を助けたのは
友人が飼っていたあのワンちゃんではないかと

私には思えました。
きっと生前の恩を返すために、友人を救ったのに違いないと
私は今でも信じています。


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