トンネルの上

トンネルの上 怖い話
トンネルの上

トンネルの上

投稿者:あーりーさん

3年前、神奈川県で学生をしてたころ。
心霊スポットめぐりが流行ってました。
酔っ払っては「よし、心霊スポットだ!」と近場から、
遠征までいろいろな場所にいきましたが、

一度だけ命の危険にまでさらされたことがあります。
有名な鎌倉のkトンネル。
ここはトンネルそのものにもいろいろな逸話があります。
しかしその出来事はトンネルの上にある
古い火葬場につづく道で起こりました。

有名なスポットですから、他の肝試しグループとかち合うことも多く。

いつも全然怖くないまま帰ってくるような場所でした。
そのときも、石段を登り、前日の雨でぬかるんだ
狭い山道を登って立ち入り禁止の門のところまで来ると、

下からわいわいいいながら4人のグループが登って来ました。
その門は有刺鉄線がまわりに張り巡らされ
容易に越えることのできるものではなかったので、

私と友人を合わせて6人でその門のところでがやがや騒いでいました。
空は曇っていて、明かりは小さな懐中電灯だけでしたが、
そこで2.3分写真をとったりしていました。
「たいしたことねえよ。」
なんてうそぶいてみたりして、心霊スポット感を味わっていました。
すると友人が急に酔った勢いで「よし、先に進むぞ!」と
3メートル近くある門によじ登り、

その上の有刺鉄線を靴を手にはめて無理やりはずそうとし始めました。

その途端、「バキバキバキ!」と周りの高い木々の小枝が折れる音がしました。

「ドンッ!」
と何か重たいものが湿った地面に落ちて来ました。
全員が凍りつきました。
暗くて見えないがどう考えても人の頭2つ分ぐらいの何かの塊が
空から降ってきたのです。

そしてだれかが何か言う前に近づいてまた枝の折れる音がし、
今度は5メートルぐらいのところに落ちました。

「近づいてる!?」
もうそのときには4人のグループはぬかるんだ山道を
滑ったり転んだりしながら、駆け下りはじめていました。
その瞬間その場の全員の頭の中には「幽霊」などという考えはなく、
こんな重たいものがあたったら死ぬ!

という必死の状態でした。
友人も門から飛び降り私と、4人に遅れて
ドロドロの道を駆け下り始めた時に3発目がすぐ横に

「ドンッ!!」と落ちました。

しかし間近に落ちてきてもそれが何か暗くてまったくわからなかったのです。
何回も転び、服も泥だらけでやっと街灯のあるところまででると
体中泥だらけでした。
震える手で車のエンジンをかけ、はやく離れたい一心で
真夜中の県道を飛ばしました。

やっと口がきけたのは10分ほど走ってからです。
まぁそのあと事故にあったとか、病気になったとかそういうことは
幸いにもなかったのですけれど。
冷静に思い出してみても、あれが石だとしたら
あんな重いものを投げられるわけはなく。

また真上から降ってきてことは友人も確認していましたし。
落石などではもちろんなく。
(まわりには高い木しかありませんでした。)

とにかく心霊体験なのかなんなのかよくわかりませんが。
あと1メートルずれていたら死んでいたということだけでも。
思い出すたび恐ろしくなります。

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