ひめゆりの搭

怖い話

ひめゆりの搭

投稿者:三条さん

ひめゆりの塔ではよく心霊写真がとれるとか、
資料館の中の空気が重苦しいとか聞きます。

自分が体験したのは体験と言っていいのかよくわかりません。
小学校の頃、平和学習というのがあり、
「慰霊の日」を目前にひめゆりの塔へいきました。

ちょうど三年生の頃だったでしょうか。
第三外科壕(花束がおいてある碑があるところ)で、
学校代表の生徒が花束を供えているとき、
その外科壕の向かって左斜め後ろに、
ガラスケースに収められた天使の像がなぜが目に留まりました。
その天使の像は、真っ白で、骨のように見え、
目のところが光ってました。

「なんだろう?」とその光を見に行こうと、
その像に近づいた時でした。

「・・・あ、あれ?」その像に近づけないのです。
像から三メートルくらいでしょうか?
そこに見えない壁があるかのように一歩も進めないのです。
何度やってもだめでした。友人にそのことを話すと、
友人が近づいてみましたが、自分のような現象にみまわれません。

すぐに像の近くに寄っていきます。

毎年ある平和学習の度に挑戦してましたが、まったく近づけませんでした。

最近、その地の店員にあれはなんなのかと訪ねたところ、
「ある彫刻家の作品で、平和を願ってたてられた」とのことのみで、
由来はほとんどわからないようです。

今では灰色になってしまっています。
ただ、その像は忘れられたようにひっそりと建っていて、
観光客もその近くにはいません。

怖いと言うより不思議な体験でした。

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