取り付かれた友

怖い話

取り付かれた友

投稿者:Tさん


これはもう5年も前の話ですが、私が免許取立てで
運転するのが楽しかった頃、友達に誘われて
沖縄県のユタの修行場へ遊び半分でドライブに行きました。
道にもなれていないせいか迷いながらも
ようやく目的地へ到着することができました。
しかし、到着したのはよいのですが、
友達の指示で「車から降りるな」とのこと
「何で?」と聞くと「やばいだろここ!」
というので私も文句を言いながら車から拝見することに、
5~6分であきてしまい、「降りないなら帰ろうか!」
と私が言うとみな口をそろえて

「ウン!」と返事されたのでおしゃべりをしながら家路に着きました。

しかしここである異変に気づいたのです。
なんと、到着するまで助手席に座っておしゃべりをしていた
友人がなんと放心状態のまま硬直していました!

「おい!こいつ動かないぜ」の言葉とともに車内は混乱!
「大丈夫か?」と何回呼びかけても
何度頬をたたいても反応しませんでした。
すると後部座席に乗っていた友人が
「霊はお酒が嫌いだからかけてみるか!」と

手に持っていたビールを手のひらに注ぎ顔にかけました。

しかし、反応は返ってきませんでした。

そうこうしているうちにコンビニが見えたので車をコンビニにいれ

友人のシートを倒して休憩するつもりでしたが。
シートを倒したとたん「何してる!」とさっきまで
放心状態だった彼がきょとんとした顔で私に質問しました。

私は目を真ん丸くしながら今までの出来事を説明しました。

すると彼は「俺寝てたんだよ!」とのこと。

それにほっとした私は少し休憩した後また家路へとつきました。

しかし、しばらく車を走らせているとまた彼が黙ってしまいました。
「え!」と思った瞬間、今度は放心状態ではなく
なんと海を見て「えへへ!えへへ!」と

不敵な笑みを浮かべていました。
この様子にどうすることもできない私と後部座席の友人は
ただ見守るばかり!

しかし、しばらくすると友人は自分の体を傷つけ始めたのです。
あわてて止めに入るのですが運転しているせいもあり
すぐ払いのけられてしまい、

なすすべなく急いで友人の祖母であるユタのところへ向かいました。

友人の家に着き、友人と友人の祖母を訪ねたのですが

その日はあいにく留守で霊視してもらうことができませんでした。
仕方なく車を発進させようアクセルを踏むと、
えんせきに乗り上げ「ドスン!」という音とともに
車内にものすごい振動が!その成果彼は目を覚まし、
「ん?ここは?」ときょとんとした表情の彼!

ほっとした私は「今日はもう帰ろう」と彼をなだめ家に帰りました。
家について彼に問いただしてみると彼は笑いながら
「ああ!あれは演技だよ」というのです。
私と友人も苦笑いしながら
「マジでな~じゃ今日はもう疲れたから眠ろうぜ」とその日は眠りました。
次の日他の友人が帰り彼と私二人になったときに、
もう一度問いただしてみると
「実はあれはみんなを安心させるために演技してたんだ!」
と彼、そのときの状況を話し出しました。

気を失っているときに夢を見たそうです。

彼の体験
気がつくと川の前に立っていてここから先は進みたくないと
思ったので戻ることにし、後ろを振り返るとそこには
大勢の人が立ち並んでいたそうです。
彼はその人たちに圧倒され川へ川へ押し流されていき
気づいた頃には腰の辺りまで使っていたそうです。

そこで人を払いのけ流れに逆らうと目が覚めたそうです。
次に気を失ったときには自分が乗っていた車を
上から眺めていたそうです。
すると、彼の隣には女性がいて「どこから来たの?」
などと話しかけてきたそうです。

その女性と話していると「じゃ一緒に行く?」とたずねられ
「どこに?」と聞くと女性は彼の顔をじっと見て
「あんたはまだ生きているみたいだね!」言われたそうです。

すると突然あわてだし
「早く体に戻りなさい!今あんたの体に入っている人は
火事で体をなくした人だから気が荒くなっている!」と

言われ「戻ろう」と思った瞬間気づいたそうです。
後で聞いたんですど、彼はもともと取り付かれやすく、
何度がこういった体験をしているそうです。

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