案内猫

怖い話

案内猫

投稿者:GO!GO!暇人さん


これまた数年前、弟が友達A・B君と3人でこりもせず
田原坂へドライブに行った時のこと・…
駐車場に車を止め、ふらふらと歩き回っていると
細い道に入りこんでしまいました。

そのまま進むことになり、てくてく歩いていると道が二又になっています。

「どっちに行く?」

A君が訪ねました。すると

「あっ!!」

弟が見たのは猫。二又になっているちょうど境目にちょこんと座っているのです。

すると猫はひょいと身軽に飛び跳ねると片方の道に進んで行きました。
猫好きな弟は「ついてってみよう。」と言い。
A君もB君も反対することなく猫について行くことにしました。
猫は3人と一定の距離を置きながらも、
たまに後ろをちらちら振りかえりながら進んで行きます。

しばらくするとまた道が二つに分かれていました。

しかし猫はそこでもまた先ほどと同じように道の境目に座り、
3人が来るのを待っていたかのように立ち上がり
ひょいと一方の道を進み始めました。

「なんかあの猫俺達を案内しよるみたいやね。」

「うん。」

「ここどこやろ?」

不思議と猫には怖いという感じはしなかったそうです。
そしてまた分かれ道。
そして猫はまた片方の道を進む。
猫についていく弟達・…

どれくらい進んだか、道の先が広くなっているのが見えてきました。

「うわっっ!!!」

3人の目に飛び込んできたのは古ぼけたお墓が1つ。

そのお墓をみるなり3人は走り出しました。

「わああああああーーーーーーー!!!!!」
どこをどう走ったのか分からないけど、
最初に車を止めた駐車場に帰りついていました。
きっと猫はそのお墓の下に眠る人の寂しさを
誰かに伝えたかったのでは?と思っています。

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