K城

怖い話

K城

投稿者:暇神さん

高校の時の話です。

私は運動部に所属していて、帰りが必ず8時か9時をすぎます。
そのまま真っ直ぐ家には帰らず、部の仲間と一緒に
カラオケやナンパに行ってました。(メンバーは私、D、H)
ある日、部活が終わったた後、ナンパに行こう!ということになり、
駅前の繁華街へ行ったのです。
そこで、他の高校の女子数人(A子、K子、M子とします)を
ナンパして遊んでました。
その内、A子が肝試しやろうよと言い出しまして、
近場で何かないかなと探していたのです。
その時、近くにK城がありましてそこには
血染めの桜(地元の人は知ってますね^^;)
というのがあったので、私はそこを提案しました。
(この頃はその桜自体はもう無かった)

霊感はありますが、別に信じてないんで(笑
城中に入ると(中と言っても騙しの城なので城壁だけ)ライトが
ありましたが、例の場所は真っ暗でした。
その時、嫌な空気が辺りを包んでいるのが分かりましたが、
誰も気づいてないようなので黙ってました。

その桜のところでは何も起こらなかったのですが・・・
「何もねーなー」などと話しつつ、園内を歩いていたらM子が、
「寒いよ・・・」と言うのです。

まだ、夏の暑さも残っているのに。
そこで、近くに座るとこがないかと辺りを見ていたのですが、
見てしまったんです。
真っ暗な中に薄っすらと2つの目。

顔も胴体もない!目だけが浮かんでいるのです。

その目は真っ直ぐにM子を見つめているのです。
私は仲間の男子(D)にその目を見たまま、
「お前、あれ見えるか?」と話したのです。
Dは見えたようで、顔色が変わりました。
が、気が強いDは勇んで目の方に歩いていったのです。

すると目はDに気づいたらしく、視線をDに変えたのです。

その瞬間Dは倒れこみました。
慌てて私が駆け寄ると、Dは「あいつだけじゃない、
後ろにたくさんいる。」と言うのです。
私がそれを聞き目を向けると、暗闇が動いているのです。
無数の霊たちが私たちを見ていたのです。

中には悪意が伝わってくる霊もおり、これはやばいと思った私は
「おい、帰るぞ!」と言い、

M子をおぶって城を出ました。
女の子たちを駅まで送ったあと、帰路についたのですが、
どうやら1人ついて来てしまってました。

Dの肩のところか霞んでいたので、持ってきたかな・・・と。
翌日、Dはバイクで転倒しました。
しかも、何も無い所で。
Dが言うには、人が居たから避けようと思って・・・
そしたらタイヤが何かに引っかかって転んだ。と
幸いD怪我はありませんでした。
そして、その事故があってからDから霊は離れたようです。

未だに、あの目と、暗闇が蠢く様を思い出す度に身震いします。

あのまま、私たちがあそこに居たらどうなってたんでしょうか。

そして、あの目は一体・・・

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