投稿者:ゆい☆さん
私の通っている学校のことです。
1ヶ月後にクラブ発表会というのが行われます。
そこで、クラブごとに何かを発表するのです。
私はバトミントンクラブで、
試合をすることになっていました。
その練習で、遅くまで、相手の子と学校に残っていました。
1人、また1人と帰り始め、気づいたら周りには
私と相手の子だけしかいませんでした。
時間は5時半。暗くなる寸前でした。
「もう帰ろうか」
私がその子(H)にいうと、
「うん。そうだね」
となりました。
ネットを外して、棒を片づけて、
帰りの用意をし始めたころです。
普段は遅くなることがないので、
教室に鞄を置きっぱなしにしていました。
でも、今日は遅くなることが決まっていたので
持ってくるはずだったのがいつもの習慣で
忘れてしまったのです。
「あ…、ごめん。鞄取ってくる」といって、
後片付けはまかせて教室に戻りました。
職員室の先生に、懐中電灯を借りて
自分の教室まで行きました。
教室は渡り廊下(50メートルぐらい)を渡って、
その棟の2階でした。
体育館から行くと、遠いです。
渡り廊下は外を歩くので少し寒かったのですが
怖くもなく、校舎に入って階段を歩くと、
どうしようもない悪寒と怖さがありました。
教室に入って、自分の机の上にある鞄を掴むと、
早足で帰ろうと思いました。
振り向いた瞬間、廊下から
「パタ…パタ・・・・・・ビチョ・・・」
「Yちゃん…(私)」
という音と声が聞こえるのです。
間違いなく、Hちゃんの声でした。
「あ、Hちゃん?Hちゃんでしょ?よかったぁ…怖かったの」
安心しました。そのときは。
けれど、廊下に出てみると、誰もいません。
「あれ?Hちゃん?」
振り向くと、そこにはびしょぬれになった
女の人が立っていました。
服は、白いんですが、手首とお腹が赤く染まっていました。
その場から急いで逃げました。
体育館に着くと、Hちゃんがいました。
Hちゃんは、鞄を持って、
「遅いよ~」
と言ってくれました。
それが何よりも安心でした。
学校の近くには川が流れています。
昔、私の学校の生徒が、
自殺した川でもあると後で知りました。
確かに、私の学校の制服と似たような服でした。
ちょっと古いような、でも今の制服と変わらない
服を着ていました。
今でも何故あのとき、Hちゃんの声がしたのか
わかりません。