首切地蔵尊
住宅街の道の中にその地はありました。
小さなお堂の入口に何かが祀られています。
首切地蔵
昔この地に罪人を処刑する処刑場があったことから
この地蔵が建立されたとか。
よくみると地蔵の首が足元にありました…
奥には地蔵の板碑のようなものが。
処刑場以外の言い伝えもあるようですが、
これだけ祀られているとなると
処刑場跡で間違いないのではないかと。
こちらには地蔵の板碑、地蔵、位牌がある。
首切地蔵尊由来
昔、この地に美人で頭の良い、そして親孝行な
「ユキ」だんと言う娘さんがいたそうです。
昼間は親の手助けの野良仕事に精を出し、夜ともなると
月の光や灯心の灯りで独り、読み、書きの手習いを
いていました。年頃になると近隣の若者の評判になり、
嫁に欲しいと、たくさんの人たちから申し込みが殺到しました。
だけど何故か「ユキ」さんは誰にも色よい返事をせず、
ひたすら仕事と学ぶ事のみ楽しんでいました。
色よい返事を貰えなかった若者数人が、月の夜
「ユキ」さんを殺そうとして寝ている「ユキ」さんの
首をめがけて振り下ろした鉈に石の音が返ってきました。
よくみると「ユキ」さんで無くて石の地蔵さんの首が
落ちていました。翌日から「ユキ」さんの姿はどこにも無く、
あの娘はお月さんの精だたのかなと
村の人達に言い伝えられています。
その首切地蔵尊をここにお祀りして、子供が生まれると
「ユキ」さんにあやかって頭の良い、働き者で
親孝行な子に育ちますようお参りが絶えません。