佐賀県北波多村
———————————————————–
真言宗善通寺派に属し、波多三河守を大日如来にかたどり本尊とする
大正12年(1923)2月小野妙安師によって開山されたもので、
御利益、功徳のあらたかな寺として県内はもちろん
遠く県外からの参詣者も極めて多い。
由緒ある波多氏は没落以来菩提寺すらない有様で
「岸岳末孫」といわれる輪塔は各地に散在し
無念の最後をとげた大久野家臣の霊魂は寄る所もなく
さまよい成仏を求めている。
師は一念発起して岸岳の深山に籠り一念神仏の真髄に
徹する霊験を会得し、ひたすら波多氏一門の冥福を祈った。
やがて師を慕って参籠する信者は多く御仏の御加護を
受けて下山する者がすこぶる多い。
境内には日本一と称する釈迦涅槃の大石仏を始め、
大日如来、不動明王、弘法大師、地蔵菩薩などの
五百余体の石仏、磨崖仏があり梅桜、つつじ、あじさいに彩られた
一大四国八十八ヶ所霊場である。
———————————————————–
岸岳城主の石像。
法安寺から岸岳城跡に向うと様々な石仏・磨崖仏がある。
そしてその中に「ばっそんさん」とおぼしき石塔もあった。
旧本堂
小野妙安師はここにおられたのか。
法安寺お滝場。
たくさんの地蔵・石仏が並ぶ。
岸岳城跡もこの近くから登山口がある。
滝。
岸岳城がまだ隆盛を誇っていた時も存在していたのだろうか。
落城400年記念の
鬼子岳城主像。
石塔に触るだけでも祟られると恐れられた「ばっそんさん」。
その大元である岸岳城跡に一人篭もり、
亡くなった北波多一族やその家臣を供養した
小野妙安師の功績はかなりのものである。