投稿者:ちーさんさん
これは私の友人の友人の体験です。
彼女が小学校1~2年生の頃。
学校の帰り道、彼女は友達3人と歩いていました。
そこは田舎だったので、田んぼのあぜ道を3人は並んで歩いていました。
周りにはなにもありません。
何か話をしながら歩いていて、ふと彼女はA子ちゃんに話を振りました。
「・・・だよね?A子ちゃん」
でも返事がありません。二人はあれっ?と思い振り返ると、
一番後ろにいたA子ちゃんの姿がありません。
それはとても不思議でした。
さっきまで一緒に会話していたのに、急にいないのです。
田んぼに落ちたのか?と思い探しましたがいません。
後ろを見ても横を見ても、どこにもいません。
田んぼの中の一本道ですから、どこかで引き返したり、
座り込んでいたとしても見えるはずなのですが。
二人は懸命に探しましたが、結局A子ちゃんは見つからず、
「きっと帰ってしまったんだろう」ということで
二人はそれぞれ自宅へと戻っていきました。
ところが結局夜遅くになってもA子ちゃんは自宅にも戻りませんでした。
大人達はA子ちゃんを探し始めました。
彼女は心配だったものの、子供なのでどうすることも出来ず
両親に家でお留守番していなさい、と言われ待っていました。
「A子ちゃん、どこに行ったのかな…」
そんなことを思いつつ、彼女はお風呂に入るべく脱衣所に向いました。
ぼーっと、衣服を脱いでいたそのときです。
突然、自分の視線から天井までのちょうど間ぐらいの空間から、
いなくなったはずのA子ちゃんの上半身があらわれたというのです。
A子ちゃんはすごく寂しそうな顔をしていて、
「○○ちゃん…」
とその手を伸ばしてきたそうです。
ああ、A子ちゃんが…!助けてあげなきゃ…
彼女はそう思ったそうですが、怖くて怖くて、
終にその手を掴むことはできませんでした。
そうしているうちに、A子ちゃんの姿は消えていってしまったそうです。
結局、A子ちゃんは未だに見つかっていないそうです。
彼女は、未だに『あの時自分がA子ちゃんを
引っ張ってあげていれば』という自責の念があるらしいのですが、
私はそうしていれば彼女も「向こう」に入ってしまっただろう、
と思っています。
神隠し、という言葉が良くありますが、
彼女は時空の歪みに入ってしまったのでしょうか。
私はこの話が怖くて仕方がありません。
だってこれは誰にでも怒りうることだからです。