投稿者:小梅さん
以前「見えない同居人」を投稿させていただいた、
こうめです。
で、今回は現役の戦闘機パイロットの友人から聞いた話を
書かせていただきますね。
怖いというよりも悲しいお話なんですが・・・・・。
茨城県にある航空自衛隊、百里基地。
ここは、首都圏にもっとも近い戦闘機のある基地です。
戦闘機に乗って事故にあった場合、
遺体が帰ってくることはまず、ありません。
なぜなら主な訓練空域は、洋上だからです。(海の上)
数年前になりますが、戦闘機が事故で海に墜落、
乗っていたパイロットも帰らぬ人となってしまいました。
こういう場合、自宅でも葬式を出すのですが、
基地全体でもお葬式の様なモノをやるんです。
(部隊葬というそうです)
この部隊葬の時は、もちろん戦闘機の訓練はありません。
そして、亡くなった人の自宅には同じ隊の若い人が手伝いに行くそうです。
その葬式の日、基地の中を移動しているとSさん、
電話BOXに目がいきました。
(基地の敷地内には電話BOXが何台か設置してある)
その電話BOXには、オレンジの服を着た男性が
自分に背を向けた形で電話をしていたそうです。
そこでSさん。不審に思ったそうです。
この日は、基地中の人間が部隊葬の為、
制服を着ているのにも関わらず彼は、
オレンジのフライトスーツ(飛行服)を着ているんです。
その日は訓練が一切無いため、そんな格好をしている人が一人もいないはず。
で、Sさんはその後すぐ亡くなったパイロットの自宅に行ったそうです。
そこで、Sさんが先に着ていた後輩に聞かされた話。
「おかしいんですよ、電話が鳴るんで取るんですが無言なんです。
で、切るとまたすぐに、かかってくるんですが、
やっぱり無言でナニも言わないんです。
そんな事が何回かあって・・・・
いたずらにしてもタチ悪いですよね。こんな日に・・」
Sさん「・・・・・それ何時頃の話だ?」
どうやら自宅にかかってきた電話とSさんが
公衆電話から電話をかける
フライトスーツの男を見た時間帯が同じだったそうです。
亡くなったパイロットは自宅に電話して、
一体何を家族に告げたかったんでしょうか。
もう、自分は帰れないと伝えたかったのか・・・・。
怖いと言うよりも、せつないお話でした。