投稿者:meykoさん
中学校のときのはなし。
当時、クラスの中では鉛筆を使った
キューピット様らしきものが流行っていました。
形式は大体一緒で文字を書いておいて何人かで
握った鉛筆が文字をなぞるといったものでした。
最初は、だれだれ君の好きな人は?などど
中学生らしい質問だったように思います。
(なぜか私が入ると動かないので見ているだけだったのですが)
みんな余りによく動く鉛筆にはまりきってしまっていました。
ある休み時間、こんな言葉がなぞられたのです。
「モウ コタエタクナイ オレハ エミ(そのやってた子のこと)
ガスキ ダカラ」
みんなその場で固まってしまいました。
怖くなって何度も帰ってもらおうとしたのですが
「ココ二イタイ」
「イマ トナリニ イルヨ」
などとエスカレートしてしまいみんな叫び声をあげて
鉛筆を放してしまいました。
それからです。
やっていた子達みんな、授業中にノートが
取れなくなってしまったのです。
なぜなら、まっさらなノートに文字を書こうとした瞬間に
勝手に鉛筆が文字を書くのです。
自分の寂しい思いや、死んだときの様子を、話し掛けるような言葉で・・・
時には激しく動いてノートを破ることもありました。
一時は教室中パニックになりました。
自分の心を無意識に書き付ける「自動書記」というのがあるそうなんですが、
明らかに違うといえることがあります。
なぜなら、まだ中学生だったわたしたちが
読むことすらできなかった漢字を使っていたこと、
また、丸文字だったこの筆跡とは明らかに違うことなどです。
しばらくしてそういうことはなくなってしまったのですが、
あのときの様子は見ているだけでもとても異様だったのを覚えています。