投稿者:竜之助さん
これは、私が中学1年生の時の話です。
私の中学は本館と別館にわかれていて、
その丁度真ん中に木が立っていました。
私達はその木を『中庭の木』と読んでいました。
ある日いつもの様に部活が終わって友達と帰ろうとしたとき
「あっ!数学のプリント机の中に忘れてきちゃった。」
「も~。待ってるからとりに行ってきな!」
と、わたしは宿題のプリントをとりに行きました。
暗い廊下をひたひたとちょっとはや歩きで自分の教室まで行くと
「あれ?」
水道のところにセーラー服の女の子が立ってるんです。
なぜかその子から目がはなせなくて何分か、じっと見つめていました。
宿題のプリントを持って教室を出ると、その子は消えていました。
何だか急に怖くなり走って友達の所へ行きました。
翌日、部活の顧問の先生にこの事を話すと、
「そうか。たぶんその子は十年位前にいじめを苦にして自殺した子だよ。」
「え?どこで?」
「あの『中庭の木』だよ・・」
私が中学を卒業してから八年経ちます。
あの『中庭の木』は今もあるんでしょうか。
そしてあの女の子は・・・