母2

怖い話

母2

投稿者:GO!GO!暇人さん


また母のお話を1つ・・・

両親が結婚して私が生まれた頃に住んでいた所は、広島県の端っこ。

岡山にほど近い町でした。
そこに両親は2DKのアパートを借りて住んでいたそうです。

(もちろん私は1・2歳だったので覚えておりません・・・)

そのアパート、もう本っ当にボロで(そんなボロアパートで狭いにもかかわらず
母の実家にあったエレクトーンを置いている私の両親は
やっぱりボケ???)きちゃなかったそうです。

そんなアパートでのある日の夜。
母は一人裁縫をしていました。

隣の部屋では父と私がぐっすり寝ています。

ふと母が手を休めると、ふすまが

「ガタガタ・・・・ガタガタ・・・・」

と動きました。

「?」

母は父のいたずらだと思い、無視してまた裁縫を始めると、しばらくしてまた

「ガタガタ・・・・ガタガタ・・・・」

「??お父さん??」
動いてるふすまの向こうに、父と私が寝ていたので、
母はふすまを少し開けて中を覗きました。

『グオー・ゴゲー・スピー』

いびきの二重奏が聞こえます。じっと見ていましたが、寝たふりではなさそう・・・

「?????」

ふすまを閉め、また裁縫を再開する母。

するとまた

「ガタガタ・・・・ガタガタ・・・・」

「――――――――っっ!!!!!」
「バン!!!!」
ふすまを思いっきり開けると、恐ろしくなった母はするすると
私の横に潜り込んで眠ったのでした。
「あの時は怖かったばい・・・お父さんかあんたのいたずらと思ったけんね~~」

(あの時は怖かったよー。お父さんかあんたのいたずらと思ったからね)

広島弁をすっかり忘れた母のお言葉でした。

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