投稿者:くにやんさん
以前犬鳴峠で彼女が取り憑かれた話を投稿致しましたが、
その彼女と沖縄に行ったときの話しです。
彼女は旅行当日に大変暗い顔をして、泣いたのか、
目が少し腫れてました。
沖縄のとあるリゾートホテルに到着し、
「早速プライベートビーチで泳ごうか?」と水着に着替え
、ビーチに出ました。
沖縄に行かれた方はおわかりでしょうが、
どのビーチもネットが張ってあって浅瀬になっています。
沖縄などの南の島は危険な生物が多いからでしょう。
突然彼女は「助けて!」と叫び水際でバタバタ暴れるのです。
あわてて私とライフセーバーが駆け寄って水から引っ張り出し、
浜に寝かせました。
水の深さは腰にも届かない深さなのに・・・
「どうした?足でも吊ったのか!?」と聞いても答えません。
とにかく一旦部屋に戻り、寝かせました。
僕がうつらうつらしていると彼女の呻き声のような声に目が覚めました。
彼女の方を見ると20歳前後の若い女の子が
彼女のベットの横で彼女を見ています。
ホテルのスタッフかと思い「あの~・・」と声を掛けると、
こちらを見るそぶりすら無く、黙って部屋を出て行きました。
彼女は泣きながら目を覚まし、「帰る。」と帰り支度を始めようとしました。
「なんだかわかんないよ!どうしたんだよ。なんなんだよ!」
と私も腹を立てると、
「今Kちゃんいたでしょ。昨日死んだの。」と言うのです。
彼女の話によると、沖縄出発の前日にKちゃんという
幼なじみの女の子が急な病気で亡くなったそうです。
彼女はお葬式に行きたかったけれど、沖縄旅行は
随分前からの計画だったので、
沖縄から帰ってきてからお線香をあげるつもりだったそうで、
ビーチで泳いでいたらKちゃんが水の中から足を引っ張ったので
溺れそうになったそうです。
「今いたのがKちゃん。それでこれが引っ張られた跡。」
といって見せてくれた足首には爪で引き裂かれたような傷が3本ありました。
僕らは便を変更し、そのまま帰りました。
そしてその足でお通夜に2人で参列しました。
祭壇にあった写真は確かにホテルにいたあの女の子の顔でした。