投稿者:快逃紳士さん
自分が10代の頃なので2000年前後くらいでしょうか。
当時免許取りたてだった自分は、友達を誘って
福岡県の有名心霊スポット犬鳴峠へ行きました。
当時の犬鳴は久山側にすでにブロックが設置されていました。
まだ旧道のY字路は封鎖されていなかったですが、
車両通行禁止で、車で入ると中に白バイの警官がいて、
違反キップ切られるなんて噂がありましたっけ。
旧犬鳴トンネルの前まで行くとブロックで塞がれていたので、
自分はブロックをよじ登りました。
友達は雰囲気で圧倒されたのか自分の行動にドン引き。
誰も続いてくる人はいませんでした。
そのうち自分はトンネル内部に入りました。
1人でしたが、ブロックの向こうには友達がいるので
怖くなかったのと、当時あまり幽霊とかを信じていませんでした。
トンネル探索も飽きてブロックをよじ登り、
友達と合流して車へ戻りました。
それでさっきも話したY字路にさしかかったときでした。
一台の車が上がってきたのです。
すれ違いにその車の窓が開き、中から20代くらいの男性が顔を出してきました。
その人は真剣な顔してこう聞いてきました
男性「あのぅ…トンネルの中入りましたか?」
自分「あー入りましたよ」
男性「あのぅ…トンネルの中に携帯電話落ちていませんでしたか?」
自分「ん?携帯電話なんか落ちてなかったと思うんですけど…」
男性「そうですか…ありがとうございました。」
聞けば自分らがトンネルに行く前にトンネルの中に入り、
携帯電話を落としたらしいのです。
当時(今も?)犬鳴は電波が悪く、圏外になってることが多かったので、
あんなところで携帯落としたら探すのは大変だったはずです。
とりあえず男性は携帯を探すのに犬鳴トンネルへ向かいました。
自分は窓を閉め、車を走らせようとすると、友達が
「なぁ、なんで携帯見つけたの教えてやらんかったん?」
と言われました。
自分にはさっぱりなんの話かわかりません。
友達が言うには自分が1人トンネル内部に入った時、
こう言ったそうなんです。
「あー携帯落ちとるわー携帯があるー」
確かにトンネルの中から自分の声で。
トンネルの中に入ったのは自分1人。
自分の「携帯がある」という声を聴いたのは友達3人。
実は心霊系あまり信じてないですが、
これだけ今でも不思議な体験です。